Webデザイン初心者が心得るべき5つのポイント
「これからWebデザイナーとして働きたい」という方へ、押さえておいてほしいポイントがあります。
一見、ホームページを好きなようにデザインして提案して…となんだかとてもラクそうな職業に思えますが、デザイン業というのは結構地道な作業だったりします。
このコラムでは、元Webデザイナーの私がWebデザインを職業にする上で大切な5つの項目を挙げてみました。
脅しでは決してなくアドバイスですので、ゆっくり見てみてくださいね。
ポイント1:師を見つける
デザインの技術というのは誰かに指摘されたり教えてもらったりしないとなかなか向上しません。自分のデザインした作品はどのように評価されるのかを、客観的に見る必要があるのです。
30歳過ぎてから専門学校に行きなさい!とは言いませんが、今はオンラインでもデザインの講座を行っているサービスもありますし、小規模なデザイン教室を開いているシニアデザイナーの方もいらっしゃいます。
まずは自己満足で終わらせないように、自分よりデザインセンスのある師のもと指導してもらうとデザイン力も上がっていきます。
ポイント2:日々デザインを意識する
例えばいつも見ているお気に入りのサイトや雑誌などのデザインを意識して見てみましょう。どんなことに気をつければいいか、以下の様なものがあります。
■なぜこのレイアウトなのか
■なぜこの配色なのか
■なぜこの書体なのか
■ターゲットは誰か
■これを見たユーザーにどのような反応を期待してデザインしているのか
まずは「なぜ?」と疑問を抱くところから始めましょう。気になったものは写真を撮ったり、デッサンをしてみると勉強になります。
私達が日々見ている看板・雑誌・建物・飲食店などは、ほとんどが意図して制作されたものです。先人の知恵やセンスを参考にすることは、自分のスキルアップに繋がります。
ポイント3:Webデザインだけの知識では終わらせない
大きなデザイン事務所では作業分担がきっちりとなされていますが、小さなデザイン事務所だとデザインとコーディング(HTMLやCSSというコードを書くこと)は兼任するという職場も少なくないです。
またデザインの提案時に「サイトにこのような動きをつけたいのですが…」と提案しても、どのような工程で・何日かかって・どんな言語を使うかというところまで分かっていないとエンジニアから「無理です」と言われかねません。
ですのでデザインの勉強だけではなくHTML・CSS・JavaScript・jQueryといった知識は必須になってきます。
全て把握しなきゃいけないという訳ではありませんが「この動きはこの言語でいける」といった根拠を持てるようにはなっておきたいところです。
ポイント4:やはりコミュニケーション力は大事
デザイナーというと黙々と自分の個性を発揮してイケてる成果物を仕上げるといったイメージだと思います。
少なからず僕はそんな姿を夢見て就職しましたが、見事その考えは粉砕しました。
社内社外客先問わず、デザインをしたモノについてのプレゼンテーションは必須ですし、普段から他工程のメンバーと打ち合わせもしなくてはいけません。
毎日PCの前でデザインしてとラクそうに見えますが、結局は人間対人間の職業なんですね。
ポイント5:お客様の気に入るものが全てだということを理解する
一部を除いて、デザイナーはデザイナーのためにデザインしているわけではありません。Webに関してはド素人のお客様のためにWebデザインしているわけです。
ですので、自分のセンスを発揮することは自由ですが、それが正解かと言われると答えはノーになります。
私も駆け出しデザイナーの時は「見て!このかっこいいサイト!」と意気込んで持っていった案が全てボツになった経験があります。
個性を出すことはダメだとは全く思いませんが、根拠のあるデザインをお客様にどう理解してもらうかが大切だと思います。
Webデザイナーという職にもいいところはあります!
ここまで苦労ばかりを挙げてきましたが、デザイン職というものはいいところもいっぱいあります。いくつかピックアップしてみますね。
■時間の使い方が自由
■好きなことを仕事にできる
■一生もののスキルが身につく
■感謝された時の充実感が半端ない
■デザインを意識して街を歩くのは楽しい
この中の「一生もののスキルが身につく」なのですが、デザイン力を持ち合わせていると、実力次第でフリーランスで仕事もできますし、今はクラウドソーシングというサービスで生計を立てることだって可能です。
近年はハローワークの求人や大手求人サイトでも在宅ワークの募集という求人も目立つようになりました。
周囲のサラリーマンやOL達が働くということにナイフ一本で立ち向かうのに対して、もしデザインスキルがあればマシンガンで世渡りすることだって可能になるのです。
またデザイン事務所は「期限さえ守ってキチッとメリハリ付けてくれば後は自由」という職場も多いです。ですので自分をコントロールさえすれば、かなり自由度が高い職業だといえます。
まとめ
デザイナー冥利に尽きるのはお客様の「ありがとう」が聞けたときです。デザインセンスというのは必要なものですが、それよりもお客様の声に耳を傾けて意向を汲むデザインを目指すことが大切だと言えますね。
日々努力は必要ですがやる気と希望に満ち溢れた職なので、まずは手を動かして街に溢れるデザインを考察することから始めてみましょう!