イメージしていますか?消費者と消費の現場のこと
突然ですが、これはあるぼんやりディレクターくんと敏腕デザイナーさんのやりとりです。
ディレクター「珈琲のキャンペーンバナー製作をお願いしたいんですけど。サイズはこれ、使う画像とテキストはこれ。納期は今週中。目立つようインパクトある感じでお願いしますね!」
デザイナー「わかりました。因みにこれってターゲットは男性?女性?あと、このバナーを見る人ってどこかのページから既に何かの情報を得て遷移して来ている状態?」
ディレクター「えっと…そうですね。ちょっと調べておきます!」
こんな感じで仕事をしているディレクターくんは時々「もっと明確に。これじゃ範囲が広すぎてデザインできないよ!」とデザイナーさんに怒られてしまっています。
「素材も納期もイメージも伝えているのに何が不満なの?範囲って何?」と悩むディレクターくん。いったい何が駄目だったんでしょうか?
全ての広告には「誰かに何かを伝える」という意味・目的があります。ディレクターくんはそれを理解せず表面的な情報だけで製作物を作ろうとしていました。
では具体的には何が必要だったのでしょう?
よく耳にする「いつ(when)」「どこで(where)」「誰に向けて(who)」「何をアピール(what)」「なぜ(why)」「どのように(how)」という5W1H。
実はこれを理解する事はディレクションをする上でもとても大切なことなのです。
例えば「珈琲のキャンペーンページへ誘導するバナー」に当てはめてみると…
【いつ】新商品発売キャンペーンに合わせて
【どこで】メルマガにバナーを設置
【誰に】既存の顧客(メインは30~50代の男性)
【何を】新商品お試しプレゼントキャンペーン
【なぜ】キャンペーンページへの集客
【どのように】既存顧客優待で特別感を感じてもらう
というような具体的な概要を理解する事ができるようになります。
それを踏まえた上で「ペルソナマーケティング」を行うとより深く消費者と消費の現場のイメージを固めることができます。
ペルソナマーケティングとはぼんやりした消費者イメージではなく「より具体的なモデル(ペルソナ)」を想定し、その人が実際に消費してくれる現場までイメージする方法です。
実際にやってみましょう!
「都内のマンションに住む年収700万円の41歳。男性。結婚6年目で子供が1人(5歳)。夕食後に夫婦で珈琲を飲む時間を大切にしている」という架空ですが明確な人物モデルを設定しました。
このイメージから想定するとバナーは「女性的で柔らか」や「安価なイメージのどぎつい」のようなテイストではなく「上質、薫り高い、落ち着いた、安らぎ、家族」等のテイストが必要だと判断できるようになります。
これがペルソナを想定したマーケティング法です。
クライアントが商品開発や企画段階でこのペルソナを設定しているならばそれを教えてもらうのが一番良いでしょう。
そして、自分もペルソナになりきって実際に珈琲を楽しんでみたり、ペルソナに近い人物にヒアリングを行いイメージを固め
↓
パソコンを立ち上げメールを開き
↓
メール内に置かれているバナーをイメージ
そこがまさに今回製作するバナーから始まる「消費の現場」です!ここでどんなバナーがあれば自分は「クリック」するでしょうか。
さて、もしこれだけ消費の現場のイメージを固めていたなら冒頭のぼんやりディレクター君はデザイナーにどのような指示をしたでしょうか、、、、!?
ディレクターにとって「消費者と消費の現場を深くイメージする事はとても大切」です。
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