ディレクターに抜てきされた時の心得や進行管理の仕方
デザイナーを何年か続けていると「ディレクターをやってみない?」と打診されたり「なんか知らないうちにディレクターになっていた」ということがあります。
デザイナーとディレクターは全く違う業務内容です。分かりやすくいうと将棋の駒なのがデザイナー・コーダーなのに対し、ディレクターは棋士です。
戦術と優れた分析力が必要となるのです。今回は「ディレクターに必要な要素」や「進行管理」についてまとめてみたいと思います。
ディレクターを任されるというのは、心持ち怖いですがステップアップの道です。きちんと理解しておきましょう。
ディレクターに必要な要素とは
■リーダーシップ
あるゴールを掲げてそこに向かって自ら邁進していくというリーダーシップが必要となってきます。それにはデザイナーを始め色々なスタッフを率いる必要があるわけです。
そのスタッフたちが迷うことなく能力を100%発揮できるように、ディレクターは各々の作業ペースや出現した課題をクリアしていかなければいけません。
「どうしよう……」と迷ってばかりいるディレクターは信頼感に欠けてしまいますので、プロジェクトの全体をしっかり把握することが重要です。
■マネジメント能力
もし何か課題やミスが出てしまったら……また、スケジュールの遅延が発生してしまったら……ディレクターは、それらを解決に導く方法を考えなければいけません。他のスタッフの協力を得るにも「何が問題なのか」や「リカバーにどれだけ日数がかかるのか」また「いつまでに仕上げれば良いのか」という問題提起に全て答えられる必要があります。
スタッフをまとめることは全てを把握している必要があるわけです。
■スケジューリング能力
プロジェクトというものは大なり小なりトラブルが発生します。順風満帆なプロジェクトは滅多に存在しません。一番多いのが作業日数の遅延です。その遅延に対してどのように「リスケジュール」するかが重要になってくるわけです。
リスケジュールにはスタッフの能力を把握する必要があります。「この人はいざとなったら作業が早いから多少は時間の融通はきく」といった気づきや「あのデザイナーは時間が結構かかる方だよな」といった経験から、的確なスケジューリングを求められます。
■予算管理からなる効率化
スケジュールは納期までいっぱい取れば大丈夫!と思いがちですがそうもいきません。クライアントが支払う制作費を最小限の工程で、どのように最大限利益を得られるかを考える必要があるわけです。
もちろん工程は少ないことに越したことはありません。しかし、スタッフは全員人間ですので1日あたりの作業量は決まってきます。
その制作費と工程の天秤のバランスを上手に取るかが重要になってきます。
■Web知識の豊富さ
Web知識というのは以下のようなポイントに分けられます。
*Webデザイン・コーディング知識
*SEO知識
*マーケティング知識など
つまり、スタッフが行う工程のほぼ全てを網羅する必要があります。でないと、スケジュールの把握もできません。またスタッフからのプロジェクトの疑問も、随時答える必要があるので「そこ分からないんだよね〜、いい感じにしといて!」という無責任なディレクターにはならないように気をつけたいところです。
■交渉能力・コミュニケーション能力
クライアントとの折衝もディレクターの大きな仕事です。クライアントは必ず「納期」と「金額」を提示してきます。それにチームの処理能力を考えずに「はい!わかりました〜!」と応えるか「そこは○日○円頂かないと無理です!」とキッパリ言うかで、交渉能力は分かれてきます。
サービス精神旺盛なのはいいことですが、限度を超えたサービスはチームの負担となることを覚えておきましょう。
■問題改善能力
スタッフの突然のアクシデントや問題が起きた際、ディレクターがどこまで問題を改善できるかが重要になってきます。これにはチーム全体・スタッフ各々の把握が必要不可欠です。
仮にコーダーが「デザイナーのこの部分をコーディングするのは難しい」と提言が起こった時「どこまでコーダーの意見を通すか」という微妙な判断も必要になってきます。
チームの限界と案件の要望点をうまくすり合わせるのも大切な業務の一つです。
Webディレクターの進行管理の仕方
いろいろとポイントをまとめてみましたが、ちょっとめんど臭い立ち位置だなーと思ったかもしれません。しかしディレクター職はデザイナーの次のステップと言えますので、お給料は確実に増えますし、楽しい仕事もバンバン降ってきます。
要は環境を楽しむかどうかという点が大きいです。
進行管理の仕方ですが、まずは各スタッフの実力・限界を把握するところから始まります。そのためにも日頃から自分以外のスタッフがどのように動いているかを意識しながら仕事をすることが一番です。
予備日をきちんと設けて、無理なくスケジューリングすれば必ず納品も上手くいきますので恐れずにチャレンジしましょう!
まとめてみましたが、やっぱりコミュニケーション能力が一番大事
いろいろとディレクターの仕事のポイントをまとめましたが、突き詰めるとコミュニケーション力が一番大事だと言えます。これはスタッフに向けてでもありますし、クライアントに向けてでもあります。
ディレクションを任されていなくても、日頃から他のスタッフの進行を気にしたり、クライアント先への同行においても先輩ディレクターの感覚を真似てみたりすることが大切です。
自分のポジションが上がるのは、苦労もありますが充実感もひとしおです!ぜひチャンスを見逃さないようにしたいですね!
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